ALP without PalmOS Simulator

インプレスから抜粋

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携帯電話上でPalm OSアプリケーションが動作する姿が見られた。マルチタスクとそれを活かしたユーザーインターフェイスが特徴的で、通話とほかのアプリケーションを並列動作させることが可能。複数のタスクを起動していても、目的のタスクにたどり着けるよう、タスクマネージャがウィンドウに配置されているなど、ユーザーを迷わせない作りになっているという。Palm OSをベースにしながらも、携帯電話での使用を念頭に置き、片手での使用に最適化されている。なお、Palm OSアプリケーションのエミュレーション機能は、事業者の判断により省略することも可能だという

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久々の明るい話題に自ら水をさしたくなかったので今まで言わなかったけど、ALPからPalm実行環境だけ抜くという話は、国内事業者向け端末あたりでありそうな事だと思っていたんですよね。
ALPはLinuxカーネル部分PalmOS SimulatorのようなGUIアプリ実行プラットフォーム部分に分割が可能な訳で、LinuxベースでPalmOSとは関係の無い携帯電話用GUIを載せると言うのはありえる選択肢な訳ですよ。

元々、ACCESSが作ったNetFrontというブラウザも色々な部品から成り立っていて、HTMLを解釈するエンジンを組み込めばフルブラウザ、C-HTMLを解釈するエンジンを組み込めばi-modeブラウザに出来るなど、ACCESSの開発方針は昔からこのようなモジュール設計が得意な企業です。
当然ALPも組み合わせ可能なモジュールの集合体だと考えるのが妥当な訳で、ALPからPalmOS実行環境を抜くのは造作も無いことなんでしょう(2/15に書いた記事で、ALPにPalmの文字が無いのが気になると書いたのは、恐らくPalm実行環境が取り外し可能なモジュール何だろうなと言う気持ちがあったからです。ACCESSにとってのPalmOSプラットフォームってそんな程度なんでしょうね)。

PalmOSを載せる事で膨大な数のPalmwareが動作する環境が実現できる訳ですが、コンテンツサービスありきの国内キャリアにとっては、これが邪魔。
ならば、Linuxカーネル上で動作する携帯専用GUIアプリ実行環境を用意したほうが利益を見込みやすい訳です。
特に、Linuxをベースにした携帯電話端末は既にあるわけですから、こちらならば既存のノウハウを100%生かしきれる。
と言う訳で、考えたくは無いけど、ALPベースでNetFrontのみを搭載した面白みの無い端末が、今後国内キャリアから出る可能性も否定できないなぁと思ったり。

あくまでも確度の低い個人予想ですが、ウィルコムのWXシリーズの後継でALPフル対応の端末が出れば、それが国内唯一の端末になる可能性が高いと思っています。
ALP自体はかなり携帯電話にシフトしたシステムになりそうだから、W-ZERO3のようなPDAナイズされたスマートフォンの後継には成り得ないと思っているし、他のキャリアは未だにコンテンツサービスを収益の軸に持っているので、ALPフル対応端末は難しいでしょう。
強いて言うならば、ドコモのビジネスユーザ向け端末(M1000後継?)かな。
ただ、ドコモ向けにこのような端末を国内メーカが用意するとは思いにくく、やはり海外で発売されている端末を国内に持ってくる形になるでしょう。

そういう意味では、Treoが国内向けに発売されるとしたら、キャリアはドコモなのかもしれないですね。

http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/event/27862.html