最近のアニメ

子供と一緒にテレビアニメを見る事が多いのですが、どうも最近のアニメで気になる点がひとつ。
ストーリーや設定に関しては特に言う事は無いのですが、映像の作りを見ていると製作の舞台裏の嫌な部分が見えているような気がします。
まずは登場人物などのキャラクタ。
表情にコクが無いものが多すぎます。何て言うのか、モンタージュ写真を作るみたいに顔の輪郭にお決まりの髪型、目、鼻、口などのパーツをはめ込んだだけみたいな感じですね。
だから複数の登場人物が出ていても、とっさに誰なのか判断が付かないなんて事が多々あります。
まぁ、ストーリーを追いかけて毎回見ているならそんな事も無いのでしょうが、子供の付き合い程度で見ているとちょっと苦しい。
また、表情が乏しいのでどのシチュエーションでも同じ顔に見えたり。
大げさな言い方をすれば、まるでマネキン人形が演じるドラマを見ているように感じています。

アニメの製作現場も、最近はコンピュータが導入されているらしいのである程度は仕方が無いのかもしれませんけどね。
何となく、輪郭にお決まりのパーツを福笑いのようにマウスでドラッグ&ドロップして作っているんじゃないかと勘繰ってしまいます。

コンピュータ導入といえば、アニメ全体の動きにもコンピュータによる不自然な動きが見受けられます。
以前見た某アニメの舞踏会シーンでは、ダンスを踊る複数のカップルを上から見下ろすようなシーンがありました。
普通であれば、複数のカップルは全くバラバラの動きをするのが自然です。
ところが僕が見たシーンでは、全てのカップルが同じ立ち位置、同じ仕草、同じ方向に、同じタイミングでステップを踏んでいたのです。
これは明らかに、一つのカップルのモーションを作った後で、表示位置だけを適当な間隔でずらして複製しただけという映像です。

また別のアニメでは、戦闘や車が旋回するシーンで明らかに不自然なほどきれいな真円の軌跡を残していたりします。

これらは全て、動きの制御をコンピュータに任せている証拠でしょう。

アニメ製作にコンピュータが悪いといっているのではありませんが、それに頼りすぎて、まるで手抜きをしているような映像を提供するのはいかがな物かと思ったり。

上記の例に挙げたアニメも、シナリオや脚本は非常にしっかりと作られているものでしたから、なおさらそれをぶち壊すような映像を恥ずかしげも無く作っているのが残念です。

まぁ、今でもしっかりと作っているなと思わせるアニメもありますから、一概に今のアニメは質が落ちたなどとは言えないのですけどね。

ああ、こんな事書くなんて、年寄りくさくなったもんです。