台湾でプリペイドSIMを購入してみた

仕事で1週間ほど台湾に行ったので、現地のプリペイドSIMを購入してみました。
今回は羽田空港から台湾に向かいましたので、降り立ったのは台北松山空港
こちらの空港内には台湾最大手の中華電信(Chunghwa Telecom)のカウンターが有り、旅行者が手軽にプリペイドSIMを購入できます。
ちなみに成田空港など他の日本の空港から台湾に向かうと台湾の表玄関である桃園国際空港に着くのですが、こちらでは中華電信以外にも台湾大哥大(Taiwan Mobile)、遠傳電信(Far Eastone)といった台湾の3大キャリアのカウンタがあり、好みのキャリアを選ぶことも出来ます。
SIMの購入はどのキャリアでも殆ど同じで、身分証明書の提示と欲しいSIMのプランを選ぶだけで手軽に購入可能。
…とここまでは事前に調べて現地に乗り込みました。
◆手続きについて
台北松山空港に到着後、入国→税関とひととおりの手続きを済ませて到着ロビーに出ると、その一角に中華電信のカウンターはありました。

写真では分かりにくいかもしれませんが、カウンターの場所は空港出口Dの脇。
税関を出て、左手にズンズン歩いて行くとすぐに見つけられます。

この日はカウンターに数人の行列ができていて係の人に整理券を渡されました。
銀行なんかにある整理券と同じで、番号が書かれていて順番が来たら呼ばれます。
カウンターに受付中の整理券番号がLEDのディスプレイで表示されているので、現地の言葉がわからなくても自分の順番は分かると思います。
10分ほどで自分の順番となりました。

SIMは日本と同様、データ専用と通話付きプランがあります。
使用する期間が1日〜30日までで複数のプランが用意されていて、中華電信は期間内ならデータ通信は制限なしの使い放題。
通話は予めチャージされた料金内で使用可能ですが、チャージ金額を使いきっても期間内なら追加チャージ可能です。
事前に調べた情報では、カウンターの係員は日本語を理解できる人が居ることもあるとの事でしたが、僕の相手をしてくれたお姉さんは日本語はわからないようでした。
ただ、カウンターには分かりやすい料金プラン表もありますし、簡単な英語が理解できれば購入は難しくありません。

事前の調査ではパスポートの他にもう一つ身分証明書必要とあったので自動車運転免許証を準備してたのですが、何故か僕の場合はパスポートのコピーだけで済みました。
まぁ運転免許証で十分なので準備しておくのが間違いないでしょう。

僕は6日間滞在の予定でしたので、7日間の通話付きプランを指定。
係員のお姉さんには「Talk and Internet」と言っただけで通じました。
次に、7日間500元と1000元の2つのプランが有ることを料金表で示されましたが、どうやら通話のチャージ金額が違うだけのようでしたので、500元のプランを指定(50元分の通話付き)。
次にSIMのサイズを聞かれるかと思いましたが、持っている携帯電話を見せろと言われてそのままスマホを差し出したら、SIMカードの入れ替えまで全てやってくれたので、こちらは目の前の作業を見てるだけ。

最後に係員のお姉さんがデータ通信の設定(APN設定)をしようとしてスマホの日本語のメニューで固まってしまったので(可愛い!)、笑いながら「I can be setting it」と言ったら、笑いながらAPNの設定を説明書の裏にメモしてくれました。

メモの通り、APNには「internet」と書くだけ。IDやパスワードは不要です。
APNの上の10/10 11:56はSIMの有効期限。7日間(168時間)契約なので、10/3の11:56頃に契約したことになります。
日数ではなく時間での契約なので、1泊2日なら1日契約でも24時間まるまる使えるのは便利です。
受付開始してからSIMを受け取るまで約5分ほど。
APN設定は何の問題もなく完了し、SIMを受け取って数分後にはネットを使えるようになりました。
Googleマップも、ほらこの通り。

◆日本語サポートについて
とにかく中華電信は日本語のサポートが充実してます。
まずは説明書。

SIM契約時に写真のような説明書を手渡されます。
説明書にはリチャージの方法や残高の確認方法が書かれていますが、日本語の説明があるので非常に嬉しいです。

基本的にはサポートセンターに電話して、自動応答のガイダンスに従って操作するだけですが、ここでも日本語の案内を聞くことが出来ます。
基本的に通話は予備のつもりで契約したのでリチャージするほど通話しませんでしたが、残高の確認は何度かしましたので、日本語のガイダンスは非常にありがたかったです。

LTEについて。
台湾の携帯キャリアは今年ようやくLTEをサービスインしたところですが、今回契約したSIMは3G(W-CDMA)のものでした。
ようやく9月から台湾大哥大がLTEプリペイドSIMもサービスを始めたようですが、台湾のLTEは日本でメジャーなバンド1(2.1GHz)のサービスはしていないので、台湾でLTEが使えない端末は多いかと思います。
台湾のLTEはバンド3(1.8GHz)、バンド8(900MHz)、バンド28(700MHz)を使用しています。
バンド3はドコモ東名阪バンド、バンド8はソフトバンクモバイルで使用していますが、対応していない端末は多いですしそもそもSB端末は現状SIMロック解除できない端末だらけなので使い勝手はよろしくないです。
バンド28はこれから日本国内のキャリアがサービスインするバンドですので、こちらに期待でしょう(台湾の各キャリアの使用周波数帯はこちらを参照)。

◆3Gの通信速度について
台湾の3GはW-CDMAでメジャーな2.1GHzを使用しているようですので、日本国内で使用可能なW-CDMA端末は問題なく使えるようです。

実際のところ殆どの場所でHSPAを使用した高速通信が使用可能でした。
電波状態が悪くなってもHSPA→3Gになることは時々ありましたが、殆どの場所でストレス無く通信可能。2GであるGSMでの通信は殆どお目にかかりません。
まさか台湾新幹線のトンネルの中でも3G通信が可能とは思いもよりませんでした。
速度計測をしてもこの通り(新竹市のホテルの部屋で計測)。

PINGが2桁msなんて、日本国内の3G通信よりも安定して速いくらいです。

テザリングについて
もちろん日本のキャリアのように追加料金が必要ということ無く、テザリングもOKです。
僕はSIMロック解除したドコモL-01F(LG G2)を持ち込んだのですが、現地で全く問題なくテザリング利用できました。
IIJmiob-mobileなどドコモ系MVNOのSIMをドコモのスマホに挿して使った場合、テザリングが使用できないという問題がありますが、ドコモ以外のSIMを使用した場合この制限は適用されないようです(端末によって差があるかも)。
実際、今回は宿泊したホテルでネット回線の調子が悪くてスマホテザリングにかなり助けられました。

◆最後に
空港で購入出来るという手軽さも含めて、台湾は初心者でも簡単に海外プリペイドSIMを入手出来る環境が整っています。
台湾に渡航される事があったら、是非購入をチャレンジしてみてください。
今回私は7日間500元というプランで購入しましたが、日本円に換算すると1,800円程度。
土地勘のない海外でデータ使用量を気にせず地図やナビを使えるのはこの価格以上のメリットが有ることをすぐにでも実感できるでしょう。
恐らく短期滞在の旅行者なら3日プランで十分で、その場合は1,000円程度ですから旅行費用的にはもう誤差の領域です。
国内携帯キャリアのデータローミングの高い定額プランとは比較になりませんね。

なお、余談ですがSIMは返却不要なので日本に持ち帰って記念にするのも良いでしょうが、もし半年以内に再び台湾に行くなら、同じカードにチャージ可能らしいです。
用もないのに、また台湾に行きたくなっちゃいます(笑)