プラットフォームを変えるということ(PalmOSからwebOSへ乗り換えられるか?)

ミニーさん関野さん、そしてビザビさんのチームワークによって日本国内でもPalm preをPDAとして使用するための最初の道が開かれましたね。
まだまだ克服しなければならない課題は多いはずですが、評価すべき第一歩です。
基本的には、国内で電話機として利用できないのと日本語が入力できない(Classic環境を除く)以外は、問題なく使えるようです。
個人的には心配していたアプリの追加も、無線LAN経由で出来るようです。

じゃあ、すぐにpreを並行輸入してでも使うかと言うと、僕個人的にはそうでもないかなと。


個人的には、PDAとしてのPalmOSバイスに愛着があります。
試しにwebOSを使ってみたいという気持ちはあるものの、常用PDAとして考えたときにどうなのかなと言うのは、触ってみないと分かりませんからね。
PalmOSは使っていて不便がない(不満はあるけど)というのが正直な感想。

不便が無いものを乗り換えるというのは大変なのです。
試しに、Windows mobileを使ってみようかとWILLCOM 03を手にしてみました。
もう1年が経とうとしていますが、このOSはどんなアプリを立ち上げるのにも手間が多く、とても手軽に使えるとは言えません。
アプリを立ち上げるのに、まるで本棚の隙間に手を突っ込んで、棚の奥に隠れている本を引き出すようなオペレーションを強いられ続け、僕はWindows mobileにはPDAスマートフォン向けのOSとしてすっかり失望してしまいました。

Palm preは、Windows mobileとは比較にならない程洗練されたインタフェイスを持っていると思いますが、果たしてPalmOSのデバイスを捨ててまで乗り換える価値があるのかは人それぞれ考えがあることでしょう。
待てよ、webOSにはClassicという優れたエミュレータがあるじゃないかという人も居るかもしれません。

確かにClassicは優れたエミュレータだと思いますが、されどエミュレータです。
ClassicはあくまでもPamwareという資産をwebOS上で動作させるためのエミュレータに過ぎず、メインで利用するべきものではないと言うのが僕の考え。
これはACCESSのALPで動作するGarnetOSエミュレータも同様です。
例えば我々は、Palmwareを動作させるためにClassicをインストールするかもしれませんが、PIMに関してはwebOSのPIMやALPのPIMをメインで使わなければいけない状況に気が付くはずです。
エミュレータ上のPalmOSPIMをメインで使うことは不可能ではありませんが、それは今まで1アクションでアクセスできていたPIMデータに、エミュレータを呼び出すと言う一手間が増える事を意味します。
皮肉な事に、Windows mobileのような緩慢かつ手間の多い環境に慣れている人なら、エミュレータの起動という手間はたいした事ではないのかもしれませんが、PalmOSを常用していた人こそ、この一手間にかかる時間が無限に続く膨大な時間に思えるのではないでしょうか?

先日の日記で僕はClassicの事をPalmwareの動作環境を手元に残しつつ、webOS環境へゆっくり軸足を移すための環境」と言ったのはまさにこの事です。
webOSを手にするということは、その時点でメインにPalmOSを使用することは不可能。その覚悟が必要なんじゃないのかと思うのです。

という事で、僕はwebOSは非常に興味があるのですが、日本に正式ルートで入ってこない状態で乗り換えるつもりはありません。
覚悟を決めて乗り換えた先が、補償も無しに改造したwebOSデバイスと言うのでは洒落になりません。既にPalmOSが使えないと言うのであれば考えなくは無いですが、現時点で乗り換えるほどの魅力は僕には無いのです。

いや、ミニーさんや関野さんの努力を否定するつもりはありません。
彼らの成果によって、少しでも早くwebOSを使ってみたいという方々に道が開かれた訳ですし、その結果様々なwebOSサポート環境が、今後日本向けに整っていく事でしょう。
来るべき日本キャリアからのpre発売の日のためにも(いつになるか分かりませんが)、環境の整備はこの人たちの努力の結果始まったのだと言う事を心に刻んでおきたいものです。

僕も今はスルーですが、pre正式に日本のキャリアから発売されるとか、そうでなくともSIMカードさえ挿せば無改造で日本で使える電話機として発売される事があれば、間違いなく購入検討を始めるでしょう。
もっとも、その時はPalmOSから軸足を移す覚悟をするかも知れません。

ただ今はTreo680と、先日予備機として購入したCentroを使い倒す覚悟です。
これでもPalmware作家の端くれとして多少なりともアプリケーションを残したのですから、そうそう他のプラットフォームに鞍替えするのはあり得ない。
ただ、webOSはその可能性を否定しない数少ない存在だと思っています。